2015.10.22  40

舞台「配達されたい私たち」稽古場に潜入! 一色洋平・麻乃佳世・加納幸和らにインタビュー!


舞台「配達されたい私たち」
舞台「配達されたい私たち」の出演者と、演出の野坂実

10月27日(火)から中野ザ・ポケットで上演される舞台「配達されたい私たち」の稽古場に潜入し、一色洋平、麻乃佳世、加納幸和らにインタビュー取材した。

 
映画『私をスキーに連れてって』『木村家の人々』『病院へ行こう』『彼女が水着に着替えたら』等で知られる作家・脚本家の一色伸幸。
彼の実体験を元に書かれた作品が本作「配達されたい私たち」だ。塚本高史の主演でドラマ化もされた傑作が、10月末にティーズプロジェクトにより舞台化される。

実は原作小説の作者・一色伸幸と、舞台の主演を務める一色洋平は実の親子。プロデューサーの横井氏が「この作品に出てほしい」と一色洋平氏の元を訪れたときには親子だというのを知らなかったということなので、まさに運命的にこのキャスティングがなされたということになる。
【父の実体験を元にした作品を息子が舞台で演じる】ということで、どんな舞台が出来上がるのか期待が高まるところだ。

エントレでは佳境を迎えた稽古場に潜入し、脚本演出の野坂実、出演者の一色洋平、麻乃佳世、加納幸和、広瀬彰勇の5人にインタビュー取材し、本作の見どころについて伺った。【動画8分】

 

 

舞台「配達されたい私たち」ストーリーについて

舞台「配達されたい私たち」演出 野坂実
舞台「配達されたい私たち」 演出の野坂実

野坂実(脚本 演出)
「うつを患った澤野始という登場人物がシネマ大船という映画館で自殺を図ろうとします。そこで配達がされていない郵便物が捨てられているんです。そこには住所、名前の書いてあるものが7つありました。自殺をしようとしていたけども、痛いのがいやだから、カウントダウンと称して手紙を一通ずつ配達していこうというお話です。そこでいろんな登場人物と出会い、澤野がいろんなものを受け取っていきます。ハッピーエンドになるかどうかは、小説版とは少し違って、舞台版では一味違った終わり方をします。」

麻乃佳世
「だから原作小説を読んでいる方が舞台を観れば、『こんな風になるんだ!』と思うだろうし、反対に何も知らずにご覧になった方は、後で原作を読むのがとても楽しいと思います。後で原作を読んだ方は、もう一回舞台を観に来てもらっても楽しいと思います!」

広瀬彰勇
「ネタバレになるかもしれないけど、シーン変わりが一番の見せ場だよね」

麻乃佳世
「あ~!そうですね!! チェンジしていくのが」

広瀬彰勇
「いいシーンが終わったと思ったら、またすぐに違うシーンが始まるからね」

舞台「配達されたい私たち」出演者
写真左から麻乃佳世、一色洋平、加納幸和

加納幸和
「大混乱ですよ、彼は。」

一色洋平(澤野始 役)
「そうですね! シーンはパッと切り替わるんですけど、切り替わる前の状態は引き継いだ状態で来ないと行けないんです。ブツ切りにすると、この構造の意味がなくなってしまうので。うーん、混乱しています(笑)」

 

演じる役について教えてください

舞台「配達されたい私たち」
稽古場より 写真左から一色洋平、広瀬彰勇

広瀬彰勇
「僕の役はオリンピックの出場経験がある元マラソンランナーっていうことなんですが、きっとストイックな人生を送ってきたと思うんですが、その反動か、今は非常に怠惰な生活を送っているんです。特に敗北感が強い人間っていう風にとらえているんですけどね」

加納幸和
「僕はおそらくこれに配役されるだろうなって思った役を演じています(笑)。7人が登場するので、一人一人の時間は意外と短いんですよね。なので、短い中でその人物を見せなきゃならないので、ちょっと大変って思っています。」

麻乃佳世
「私は澤野の妻のまさみという役で、私だけは郵便物を配達される側ではないんです。澤野のバックボーン的なものを、私のシーンによって表現できればなと思っています。」

 

とても出演者が多彩ですね

配達されたい私たち
稽古場より 写真左から一色洋平、飯野めぐみ

野坂実(脚本 演出)
「今日の通し稽古を見ながら、僕は今、幸せな時間を過ごしているんじゃないのかなって思いました。それくらいキャラクターが豊かですよね。豊かっていう言い方はおかしいですかね?」

加納幸和
「みんな学校が違うっていう感じだよね! これまで経験してきたものが全然違うし。」

一色洋平
「確かに!! そして、このお芝居を全部、僕が受け止めないといけないのです! 先ほどそういうダメ出しを受けたばかりです・・・!」

お父様が書いた話を演じることについて

一色洋平
「父が実際に10年間くらいうつ病を患っていたことがありまして、父がうつ病にかかり始めたころはまだ2, 3才だったのでよく覚えているんです。ただ父は脚本家であり表現者なので、このうつ病になっていたことを『これはいい取材をしたぞ』ととらえ、『このうつ病だった期間をちゃんとお金に変えないといかん』ということで、自分の経験を澤野始というキャラクターに投影して、笑いもあって最後ハッピーエンドになるような小説を書いたんです。」

舞台「配達されたい私たち」
写真は一色洋平

一色洋平
「父の作品ですが、舞台で演じることに抵抗は何も無かったです。むしろすごく嬉しかったです。またあったら嬉しいですけど、これから長い俳優人生の中でもしかしたら二度とないかもしれないと思っています。

父からもらったアドバイスは『これだけすごい俳優陣に囲まれているんだから、お前はとにかく立ってなさい』と言われました(笑)。今日演出の野坂さんに言われたこととも共通していますが、しっかり立って、受けるっていうことをキチンとやりたいと思います。」


親子対談はUSTREAMで放送された 対談部分は40分ごろから

舞台「配達されたい私たち」の見どころを教えてください

野坂実(脚本 演出)
「例えばそれがうつでも、うつじゃなかったとしても『強く願って行動に移せば想いは叶う』っていうのが大きなテーマなんです。毎日生活していてちょっと疲れたなと思っている方は是非見に来て頂けたら、すごく楽しんで頂けると思います。」

広瀬彰勇
「そうですね。劇場に入る前と、出た後では、何か違ったものが得られるんじゃないかと思います。」

加納幸和
「あの時にあれを言えば良かったとか、あの人に会っておけば良かったとかっていうことがあるじゃないですか。僕もよくありますが、それって取返しがつくんじゃないかなって思えるかもしれないです。そんなことを思って、行動に移してもらって、みなさんが幸せになってくれればいいなと思います!」

配達されたい私たち
左から麻乃佳世、一色洋平

麻乃佳世
「今の生きている自分に自信を持てる、勇気をもらえる作品だと思うので、そういった意味でハッピーになって帰って頂けると思います。」

一色洋平
「昨日、稽古がお休みで観劇していて感じたのは、『舞台ってその俳優と同じ時代に生きていないと観られないものなんだな』って思ったんです。同じ時代に生まれたことを喜べる劇場空間になったらいいなと思っています。エンタメ志向でバンバンやる作品も多いですが、たまには一緒に考えて、一緒にいい時間を過ごしたいなというのを真摯に思っています。残りの時間、一生懸命稽古したいと思いますので、劇場にてお待ちしております!」

舞台「配達されたい私たち」
舞台稽古より 写真左から一色洋平、麻乃佳世


通し稽古を撮影しながら、何度も泣きそうになった。それぐらいシンプルで強いシーンが多く、シーンの切り替え方が巧みなので、集中が途切れることなく物語に入っていける作品になりそうだ。また劇中の時間が進むにつれて、手紙を配達する澤野の表情に少しずつ変化が表れてくるのも見事だった。普段はミュージカルで見かけるキャストが多いように感じるが、実直なストレートプレイを演じる彼らを観られるのもマニアックな見どころの一つかもしれない。

詳細は公式サイトで!
T’s project 舞台「配達されたい私たち」/カンフェティ

(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)

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公演情報
T’s project 舞台「配達されたい私たち」
【原作】一色伸幸
【脚本・演出】野坂実
【出演】
一色洋平 / 加納幸和 / 広瀬彰勇 / 宮崎恵治 / 飯野めぐみ / 永峰あや / 宮ゆい / 麻乃佳世

2015年10月27日 (火) ~2015年11月1日 (日)/東京 中野 ザ・ポケット

T’s project 舞台「配達されたい私たち」/カンフェティ

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