2015.7.17  74

浦井健治×ソニン 舞台「トロイラスとクレシダ」が開幕


浦井健治×ソニン 舞台「トロイラスとクレシダ」
世田谷パブリックシアター+文学座+兵庫県立芸術文化センター『トロイラスとクレシダ』撮影:細野晋司

シェイクスピアの中でも問題劇と呼ばれる舞台「トロイラスとクレシダ」が開幕。出演は浦井健治、ソニンなど。

 
舞台「トロイラスとクレシダ」は、戦争の中で翻弄される男女を主人公とし、悲劇と喜劇の間を揺れ動き、シェイクスピア作品の中で最も分類困難な“問題劇”とされている作品。

演出は文学座の鵜山仁。タイトルロールのトロイラスは浦井健治、クレシダはソニンが演じる。
実は2009年に上演された舞台「ヘンリー六世」では浦井はタイトルロール、鵜山が演出を務めて大成功を収めており、また、その後も二人は「リチャード三世」やミュージカル「二都物語」などでも仕事をしており、その相性の良さは折り紙つきだ。

舞台「トロイラスとクレシダ」製作発表【動画 11分】

 
7月15日(水)、世田谷パブリックシアターにて初日を迎えた本作の演出家、出演者からコメントが到着した。

鵜山 仁(演出)
「問題劇」といわれているだけあって見どころが多く、ラブストーリーとしてもグロテスクな喜劇としても受け取ることができる作品、条理と不条理、笑いと涙が混在している芝居なのだとお客様に教えていただきました。矛盾したものがぶつかり合うと芝居は弾んでいくもので、この先も右肩上がりに良くなっていくと思いますので、ぜひ皆さんにご覧いただきたいです。

 

浦井健治(トロイラス トロイ王の末息子)
キャスト全員で鵜山さんの演出を信頼し、稽古してきた毎日でした。一致団結してやってきたチームワークがお客様にメッセージとして届き、想像以上の反応をキャッチボールのように返していただけたことに、役者もスタッフも高揚しています。お客様に必ず何かしらの満足していただけるプレゼントができるように、メンバー誰一人欠けることなく千秋楽までやり切りたいです。

 

ソニン(クレシダ トロイの神官の娘)
私たちは鵜山さんの演出のもと、カンパニーとしてこの作品のメッセージを発信していますが、最終的にはその日のお客様がどう捉えるかによって、この作品の「色」が決まるのだと感じました。この作品ほどそのように感じたことはありません。毎日初日を迎える気持ちでゼロから始めて、その日のお客様と対峙し、この作品を作り上げていきたいと思います。

舞台「トロイラスとクレシダ」
世田谷パブリックシアター+文学座+兵庫県立芸術文化センター『トロイラスとクレシダ』撮影:細野晋司

岡本健一(ダイアミディーズ ギリシャの将軍)
全身全霊で稽古をやってきたので、お客様に良い反応をいただけて嬉しいです。登場人物の1人1人が主役になりうる、つかみどころがたくさんある作品で、作品の核となるものはお客様それぞれが決めるものだと思います。この作品の終わりがないというところが人生とも似ているなとも感じました。観るたび琴線に触れる部分が違う作品に仕上がっていると思うので、千秋楽まで非常に楽しみです。

 

渡辺 徹(パンダラス クレシダの叔父)
以前から、文学座の先輩方にも最終的な演出家はお客様だと言われてきましたが、初日を迎えて最後のエネルギーが注入されたという気がします。改めて作品の面白さを実感しています。お客様に心から楽しんでいただき、最後に何かが残るという演劇の理想的な形だと思います。良い作品、そして良いお客様にめぐりあえて感謝しています。

 

今井朋彦(ユリシーズ ギリシャの将軍)
今回ほど、お客様が僕たちの予想を裏切る反応をしてくださる芝居はそれほどありません。字面で読んでいては見過ごすような部分までしっかりと理解してくださったことに感動しました。鵜山さんは台詞ひとつひとつに含まれているものを追求する大切さを役者に思い出させてくださる演出家です。今回のような複雑な作品では特に、そこまでしないといけないということを、演出の中で伝えてくださいました。

舞台「トロイラスとクレシダ」
世田谷パブリックシアター+文学座+兵庫県立芸術文化センター『トロイラスとクレシダ』撮影:細野晋司

横田栄司(アキリーズ ギリシャの将軍)
「稽古は裏切らない」と感じました。鵜山さんの演出のもと粘り強く稽古を積み上げてこられたのは誇りですし、初日ではその積み重ねがまだ小さいながらも実ったと思います。アキリーズという破天荒な人物を演じるにあたり「舞台に出たからには爪痕を残して来い」という文学座の伝統的な教えの意味が今ようやく分かってきました。これから他の役との掛け算でもっともっと良くしていきたいです。

 

吉田栄作(ヘクター トロイの王の長男)
ある種、難解なシェイクスピア作品の中から鵜山さんが今に通じるメッセージを拾い上げてくださったと思います。舞台美術や照明、音楽の力も絶大で、様々なシチュエーションを成り立たせてくださいましたので、役者は自分の役割をしっかりと果たせばよいという信頼がありました。この初日の成功は、総合演出の勝利に他ならないと思います。

舞台「トロイラスとクレシダ」
世田谷パブリックシアター+文学座+兵庫県立芸術文化センター『トロイラスとクレシダ』撮影:細野晋司
 
現在上演中の本作は8月2日(日)まで世田谷パブリックシアターで上演中。
その後、石川、兵庫、岐阜、滋賀で上演される。

舞台「トロイラスとクレシダ」公式サイト

(文:森脇孝/エントレ)

公式サイト

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公演情報
舞台「トロイラスとクレシダ」

【作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】小田島雄志
【演出】鵜山仁

【出演】
浦井健治 / ソニン / 岡本健一 / 渡辺徹 /
今井朋彦 横田栄司 / 鵜澤秀行 斎藤志郎 高橋克明 /
櫻井章喜 石橋徹郎 鍛治直人 / 松岡依都美 荘田由紀 吉野実紗 /
木津誠之 神野崇 内藤裕志 宮澤和之 / 廣田高志 若松泰弘 植田真介 / 
浅野雅博 小林勝也 /
吉田栄作 / 江守徹

【演奏】 芳垣安洋 高良久美子

2015年7月15日(水)~8月2日(日)/東京 世田谷パブリックシアター
その後、石川、兵庫、岐阜、滋賀で上演される。

舞台「トロイラスとクレシダ」公式サイト

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